病名から探す
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ヘリコバクター・ピロリ菌は、多くは幼少期に口から入り、酸性の胃の粘膜に住みつきます。萎縮性胃炎を引き起こすことで、胃潰瘍や十二指腸潰瘍をきたすのみならず、胃癌の原因にもなります。内服薬で除菌をすることで、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の予防のみならず、胃癌のリスク低減が期待できます。
胃や十二指腸粘膜を深く傷つけられてしまうことを潰瘍と呼びます。胃粘膜がピロリ菌に感染することが主な原因として知られていますが、それ以外にも薬剤やストレスなどでも発症します。40代以降の方に多くみられますが、ピロリ菌に感染していると若い方でも発症することがあります。症状としてはみぞおちや背中の痛み、お腹の張り、吐き気、胸やけがあります。潰瘍が深くなると出血することがあり、吐血や血便がみられるため、早期に適切な検査、治療が大切です。
遺伝的な要因を持っている方が、食生活などの環境要因と関連して免疫異常を引き起こし発症すると言われていますが、まだ正確なメカニズムはわかっていません。
そのため、根治に至らない疾患で、厚生労働省は難治性疾患(いわゆる難病)に指定しています。
潰瘍性大腸炎の患者さんは、年々増加し続けており、平成26年度末には約17万人の患者さんが難病登録され、珍しい疾患ではなくなってきています。
最近の試算では、700人に1人がこの疾患を持っているのではないかとも言われています。
発症のピークは、男性が20~24歳、女性は25~29歳ですが、子どもから高齢者の方まで発症しうる疾患です。
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜を中心にびらんや潰瘍を形成します。
症状としては下痢や血便、腹痛、しぶり腹(便意があっても便が出ない、出ても少量)、重症化すると発熱、体重減少、貧血などがみられることもあります。
しかし適切な治療により症状を抑制できれば、健康な人とほとんど変わらない日常生活を送ることが可能です。
欧米と比較し日本で多い傾向にあります。一般的な胃癌は胃炎やピロリ菌に感染した後の萎縮した粘膜から発生すると考えられています。喫煙や塩分の過剰摂取、栄養バランスの偏った食事なども胃癌の原因と考えられています。
早期の胃癌や特殊なタイプの胃癌を発見するためには、内視鏡でしっかりと観察する必要があります。近年は内視鏡診断・治療の技術進歩により、早期発見と治療が行えますので、定期的に内視鏡検査を行うことが大切です。
大腸癌は大腸に発生する癌です。
大腸は結腸(盲腸・上行結腸・横行結腸・下行結腸・S状結腸)と直腸に分かれており、日本人の大腸癌の多くはS状結腸と直腸に発生します。
平均寿命の高齢化に加え、食生活の欧米化など様々な要因もあり、大腸癌による死亡者数は増加傾向にあります。
2020年の統計では、部位別癌死亡者数が男性は肺癌に続き2位、女性では1位となっています。
大腸癌は早期で発見できれば、5年生存率はほぼ100%とされています。
このように早期発見、早期治療を行えば治りますが、早期では自覚症状がほとんどなく1年に一度の大腸癌検診を受けることが推奨されています
進行すると血便や腹痛、腹部膨満感、便通異常などの症状が現れますが、このような症状が現れて初めて検査を受ける人も少なくありません。